■おいたち
江戸時代から帝釈天の参道で商いをしているダンゴ屋「とらや」の5代目で遊び
人の店主・平造と愛人の芸者・菊の間に生まれるが、菊は寅を残し家を出た。
平造夫婦に引き取られたが、中学校で校長の頭をぶん殴って退学、16歳の時、
父親と大喧嘩、秀才の兄と幼い妹・さくらを残して家出。北海道の政吉親分の
所に身を寄せ、渡世の道に。
突然何の前触れもなく20年ぶりに柴又に戻ってくる。平造夫婦、秀才の兄は亡
くなっており、たった一人の肉親妹・さくらは「とらや」6代目の平造の弟・竜造
(おいちゃん)夫婦に育てられていた。
■スタイル
・帽子 渋い茶色のつばつき中折れ
・背広 淡いベージュで格子縞のダブル、女性物生地の特注で1着60万円する
とか、裏地は芸術的な刺繍が付いているらしく、とにかく凝っている
・ダボシャツ いつも清潔なもの、ブルーを好む
・腹巻 渋い茶色の毛糸もので、夏でも手放せない
・雪駄 南部表で鼻緒は蛇皮、冬でもほとんど素足でつっかけている
・お守り 柴又帝釈天題経寺のもの、肌身放さず首からぶら下げている
・財布 中身は500円とテレフォンカード
・鞄 牛皮のトランクで生活の糧、土地土地・時代時代に合った商売道具と生活
用品が入っている
・指輪 「寅」の印章付と印章なしの2種類があり、右の薬指にはめている
・時計 高級ブランドの腕時計
■旅
おなじみのスタイル、中折れ帽にダブルの背広、雪駄を引っ掛けトランク一つで
「風の吹くまま、気の向くまま」出て行く。風情が残る小さな昔町や港町、温か
みがあり懐かしい風景が残ってる所を好んで歩く。
拘りは、乗り物はローカル線とバス、後は歩く。泊まる所も観光ホテルは使わ
ず、商人宿を好む
■職
日用品生活雑貨を扱う「テキ屋」。得意は、名調子で客を引き寄せて売る
「タンカ売」、歯切れのいいテンポで ・・寄ってらっしゃい見てらっしゃい・・
祭りで賑わう参道や街の道脇で店開き、その土地、その時代の商品をネタに商
いをする。他に旅館の番頭・豆腐屋・住職の代理などの手伝もした。
*小さい時はチンドン屋、小学生時代はサーカス、中学生の頃はテキヤになる
ことが夢であったらしい
■性格
二面性があるようです。外面が良く、身内にはワガママである。
とにかく、世話好きで話好き。何とも言えない独特な話術、美しい日本語を使
っているので心に響く。そして弱者への思いやりもあり人の痛みが良く分かる。
また、人情味に厚みがある。惚れた女性にはとことん尽くす。
しかし自分の理屈に合わないとすぐに怒り出し、人の事をあれこれ言う悪い癖
もある。身内に対してついつい言い過ぎ、いさかいが起こる。これが原因で家
を飛び出す。いつも、これの繰り返し、あまり学習能力がないようです。
しかし、必ず柴又戻ってくる。ここ柴又が「居場所」です。本当に身内の人々
が好きなのです、特に妹・さくら思いのお兄ちゃんです。
■食
好きなおすすめメニュー
大好き いもの煮っころがし(おばちゃんの得意料理)・あんパン(旅先)
中好き がんもどき・おから・みそ汁・うなぎ・鍋
小好き のりのつくだ煮・鯉のあらい・松茸ごはん・茶わんむし・焼き魚
・ハンバーグ・とんかつ
*お酒(日本酒を好む)は飲むが、煙草は吸わない
二・三合飲むと「お開き」をして寝てしまう、そう強くなさそうです